理工系学部にどのようなイメージをお持ちですか?

「実験や研究があって楽しそう」「授業が大変で忙しそう・・・」「就職が良さそう」といった、色々な感想をお持ちかと思います。東京電機大学では、理工系学部に進学する最大のメリットは「実験・実習を通し、創意工夫する力を育てる」ことと考えています。このページでは東京電機大学の1年次の授業である「ワークショップ」を紹介します。

ものづくり体験授業
「ワークショップ」とは?

1年次より、実験・実習・ワークショップなど
実際に手を動かして体感する授業を
多く取り入れています。

特に、各学科・学系で取り入れている
ワークショップの授業は
ものづくりに触れる第一歩です。
今回取り上げる工学部 先端機械工学科の
「重量挙げロボットの製作」は
最後にコンテストを行い、
優勝者を決めるという
ちょっと楽しい授業です。

何よりも、東京電機大学が一番大切にしている、
「理論を学び、形にする」まさに実学の授業です。

工学部 先端機械工学科 ワークショップ

重量挙げロボット製作

  • 1チーム 3〜4人で、
    約30チームに分かれて製作

  • 段ボール・モータ・単三電池・滑車
    などを使用する

  • ロボットの形(機構)は
    各班で自由に設計

1年生の後期(9月〜1月)、
週2時限(100分×2)の
授業を14回かけて

  • 授業の
    狙い

  • 講 義
    機構講義
    /モータ特性講義
    /構想設計 など

  • 製 作

  • コンテスト

  • プレゼン

  • レポート

と授業が進んでいきます。

製作風景

  • 作業日誌をつけて
    進捗状況を記録

  • 班のメンバーと協力
    して
    進めます

  • はんだ付けも
    します

  • 3Dプリンタで
    部品を製作

  • なかなかうまく
    いかない
    ことも…

  • 先生のアドバイスを
    聞きながら
    最終チェック

コンテスト当日

MISSION

コンテストの
ルール

バーベルを床から
50cm以上
持ち上げよ!

ルールは学生による実行委員会が判定。
コンテスト当日の
司会・進行も学生が行います

1回戦

5分以内に1kgのバーベルを持ち上げる!この1kgが意外と大変で、毎年約半数のチームが
脱落してしまうことに。力学やエネルギー変換の知識を活かせるかどうかがポイント!

バーベルを
置く

バーベルが
何cm上がったか測定

決勝戦

10分以内に持ち上げたバーベルの重量を競い合う決勝戦には、今年は16チームが参加。
制限時間内であれば再トライもメンテナンスも可能なので、みんな真剣そのもの。果たして勝者は?

バーベルが持ち上がっています!

結果発表!!

Rorvo

5kgを持ち上げた
ロボット「Rorvo」
制作した
チームが優勝!

「Rorvo(ロルボ)」は、
「Robotics starts to evolve」の
略で「ロボットおよび
人類は共に進化し共存し始めていく」
という意味から名付けられました。

POINT 優勝のポイント

重量挙げ選手の動きを参考に、
無駄のないデザインで設計

バーベルの荷重に耐えられるよう、底面に段ボールを追加して安定性を確保。
ガムテープは使わずにグルーガンのみで接着したというそのデザインは、群を抜く美しさ。

実はそれも理にかなっていて、無駄のない造形が強度面の優位性を保つことに。
また重量挙げ選手の動きも参考にして設計したとのこと。

「練習の時点で4kgに成功していたのですが、決勝戦で周囲も4kgに
挑戦していたので、5kgにチャレンジ。上手くいって良かったです。」

優勝作品の他にも、
独創的でアイデアが光る
ロボット
がたくさん!

  • 曲線を採用すること
    で安定性を確保。
    小ぶりだけど力持ち!

  • 坂道をつくって引き揚げる方式の
    チームは、持ち上げるまでに時間が
    かかってドキドキ。

  • 力学的に有利な長い腕でリフトアップ!
    発想は輝いていたが、重さに耐えきれず
    本体側が持ち上がってしまう結果に…。

MOVIE

ワークショップの
様子を動画
Check!

卒業生の声

S.Mさん

手探りの失敗を重ね、
得られた達成感

[ S.Mさん / 千葉県 木更津総合高校 出身 ]

知識や技術がない中で製作した重量挙げロボット。
設計や部材の選定をはじめ、
すべてはじめての体験で試行錯誤の連続でした。
反面、完成時のよろこびはとても大きく、
達成感がありました。1年次から、
ものづくりの楽しさを体感することができました。

T.Kさん

自分たちの力で一から
作った重量挙げロボット

[ T.Kさん / 東京都 東京工業大学附属科学技術高校 出身 ]

設計や部品の選定も含めて
一からものづくりをするだけでなく、
完成したロボットの競技会も企画しました。
この「ワークショップ」を通じて、
ものづくりに通じる機械工学や
製図の基礎などを学びました。

機械系だけでなく、
どの分野のどの学科でも、
ワークショップのような
実験・実習があります!

  • 工学部 応用化学科

    「リチウムイオン電池を
    作ってみよう」

    作成した電極を無酸素環境下で電解液とともに
    アルミラミネートフィルムに封入することで、
    小型のリチウムイオン電池をつくります。

    ※写真はイメージです

  • 未来科学部 建築学科

    「秘密基地の製作」

    遊び心+機能性(日射遮蔽・通風など)を備えた
    秘密基地を2チーム競合で作成し、
    最終日には講評会を行います。

  • 理工学部 情報システムデザイン学系

    「2D・3Dゲームプログラミング」

    画像・音楽・プログラムを創作して
    パソコンで動くシューティング、パズル、アクションなどの
    オリジナルゲームをつくります。

  • 工学部 電気電子工学科

    「ファクシミリ製作」

    パソコンに画像が転送できるファクシミリを製作。
    電子回路の基板設計・組み立て、および
    機構部の設計・製作を各自で行い、性能試験を行います。

1年次は数学・物理・化学・生物といった高校で学習した科目や学部共通カリキュラムの
基礎項目を座学で学び、専門教育を受けるための基礎を固めていきます。

1928年(昭和3年)当時の実演室。実学を重視する歴史は今も受け継がれています。

進学の精神

実学尊重

建学の精神である「実学尊重」は技術を学ぶだけでなく、
実際の社会で役立てられることを目指し、
技術を通して社会に貢献できる人材を育成するというものです。

東京電機大学では充実した実験・実習科目を実施し、
1990年には他大学に先駆けてものづくり体験授業「ワークショップ」を導入。
このほか学生の創意工夫の力を育てる教育を数多く取り入れています。