第21号 「実学尊重—NHKより早かった実験放送」

2010.06.04

 アマチュア無線部が創部55周年を迎え、6月5日(土)に東京神田キャンパスで記念大会を開催します。これを記念し、校友会100周年記念局としてアマチュア無線局の開局(8N1TDU)がなされる予定です。100年を越える歴史をもつ本学と校友会、つまり在校生の学校への思いと、卒業生が母校、後輩を思う気持ちを大変嬉しく感じる次第であります。

 無線と言えば、本学の前身電機学校では、関東大震災以前から無線実験の必要性を感じ、大正12(1923)年にアメリカより装置一式を購入したと記録にあります。翌、大正13(1924)年には無線実験室を設け、校舎屋上などに空中線を張り、同年12月1日には使用許可を得ています。実験放送は、概ね土曜日の午後に行い、ラジオファンからも喜ばれたそうであります。東京放送局(現NHK)の放送開始が大正14(1925)年4月でありましたので、それより早く放送していたわけであります。

 電機学校ではその後も、生徒のために実物を重視し、また教師自らが教材や教室を自作するなど工夫を重ね、特に「実演室」は大きな特色となりました。現在でも本学では、学生のための実学教育の工夫が様々になされ、実験装置を手作りしている研究室は多数にのぼります。

 このように実学尊重の精神は、今日まで脈々と受け継がれているのであります。 

NHKに先駆け試験放送したアンテナを設置した校舎 NHKに先駆け試験放送したアンテナを設置した校舎

無線実験室内部 無線実験室内部

☆☆☆理事長メッセージ 第21号(2010.6.4)☆☆☆
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