平成29年度 PBL教育支援プログラム 成果報告書「総合英語Ⅱ」

2018.04.25

開講学部 工学部/未来科学部
科目名 総合英語Ⅱ
担当教員 大森 夕夏

Q1 PBLを導入した意図・目的

学生が異文化に関心を持ち、異文化の不思議さに気づいたら自発的に調べた上で話し合い、解決できるようにすることを目的とした。学生が自分たちでテーマを決め、自分たちで英語の資料を探して調べるようにすることで、自主性を発揮できるようにした。グループで役割分担したり、話し合って作業したりすることにより、協調性やコミュニケーション力を高めることも目指した。このような活動を通して、異文化理解・異文化への関心を高めると同時に、英語学習から英語活用へと移行できるようにした。

Q2 授業におけるPBLの実践方法

学生が、旅行・映画鑑賞・読書などを通して異文化の不思議さに気づいたら、それを写真に収めメモするなどして持参した。まず、グループで調べたいテーマを決めた。テーマに関して英語で書かれた資料を自分たちで集め、授業内で読解用教材として使用する英文資料を各グループ1つずつ選定した。グループ内で役割分担して、語彙に関する注釈や設問を作成した。毎回の授業では各グループの進行の下、英文読解活動を行った。学期末には、調べて分かったことをまとめたスライドを英語で作成し、グループごとにプレゼンテーションを行った。

Q3 授業における成績評価方法

小テスト(20%)、学期末学力考査(60%)、課題(20%)

Q4 学習成果の可視化の取組み

グループの活動を、「英文読解のための導入」「英文読解授業」「プレゼンテーション」の三つに区分し、それぞれの活動に対して、内容・難易度・発表方法などの適切さについてピアレビューを行った。ピアレビューの結果はWebClassのアンケート機能を使用し、受講者間で共有した。

Q5 PBLを発展させるための課題

授業というのは先生が適切な教材を選んで解説を行ってくれるものだと考え、なぜ自分たちが授業をしなければならないのか、と疑問に思う受身の学生が少数ながらいたことが、授業アンケートの結果から分かった。学生が主体となって学ぶ授業の意義について、授業の最初に説明したが、今後PBLの意義をもっと丁寧に学生に伝えていく必要があるだろう。

Q6 授業の概要と進め方

第1回 異文化についてグループで話し合い、テーマを一つ決める。
第2回 テーマに関する英文資料を各受講生が持ち寄り、グループで1つ選定する。
第3回 英文資料に語彙の注釈をつけたり、設問を作成したりする。
第4~11回 各グループの進行の下、英文読解活動を行う。
第12・13回 プレゼンテーション
第14回 学力考査、及び、統一文法試験
第15回 解説、及び、フィードバック


〇PBLを主体とした教育への取組みに対する支援(PBL教育支援プログラム学内公募)

東京電機大学教育改善推進室では、平成23年度から「学生が主体となって学ぶ」形式を取り入れた、いわゆる「PBL(Problem-Based Learning又はProject-Based Learning)」による教育の開発・運営を「PBL教育支援プログラム」として支援し推進しています。
PBL教育支援プログラムは、これからPBLを取り入れていこうと考えている教員やすでに実践しているPBLをさらに工夫しようと考えている科目を対象に支援を行い、その実践と成果を学内の関係者と共有し、学生の学びを主体とした教育の推進を図ることを目的としています。