芝浦工業大学グローバルPBL参加学生レポート

2019.01.18

芝浦工業大学主宰「グローバルPBL」に参加した理工学研究科 多積直之さんの参加レポートをご紹介します。このプログラムは芝浦工業大学から他大学へ募集があり、東京電機大学からも毎年電大生が参加しています。参加企業から与えられた「課題」に対して、他大学の学生や海外からの留学生と一緒にチームで「解決」を図ります。語学力だけでなくコミュニケーション力や協働力を高め、問題解決へとつながる総合的な力を養います。

【実施概要】
期  間 2018年12月5日~2018年12月15日
場  所 芝浦工業大学 大宮キャンパス
学外研修 ホテルサンバレー那須(栃木県那須郡)
言  語 英語

詳しい応募要項は芝浦工業大学webサイトをご覧ください。

・芝浦工業大学グローバルPBLに興味のある電大生は、所属研究室もしくは教育改善推進室にご相談ください。
 (毎年募集があるとは限りません)
・教育改善推進室へのお問い合わせはメール(oed"アット"jim.dendai.ac.jp)にてお願いします。その際には件名を明記してください。

活動概要を教えて下さい

 このグローバルPBL(global project based learning、以下PBL)は芝浦工業大学と国内他大学、海外協定校の学生とで共同プロジェクトチームを作り、解決の方策を考えるプログラムです。本プログラムの参加企業が抱える「解決したい問題」がテーマ(課題)で、参加する日本人学生は、英語での議論、異なる文化、様々なバックグラウンドの中で「一緒に考えること」が求められます。このプログラムでは語学力だけでなく、コミュニケーション能力を高め総合的な問題解決能力を身につけられます。

どのような国からの参加者がいましたか

 海外からはインド・インドネシア・マレーシア・シンガポール・タイ・ベトナム・モンゴル・中国・台湾・アイルランド・ドイツ出身の留学生45名と、日本からは芝浦工業大学の学生を含む32名の学生が参加し、全体で77名でした。課題ごとにチーム分けを行い、1チームは7名前後でした。

どのような企業が参加し、どのような「課題」がありましたか

【Ricoh】 パーム油産業廃棄物の再利用方法
【Kanepackage】 ロボットプロテクター用パッケージデザインの提案
【Tochigi Prefecture】 来県意欲を喚起するための効果的な情報発信方法。国・性別・年齢別による訴求力のある手法を考える。
【KODENSHA】 AIによるデザイン工程の効率化
【South Speak English Institute Inc.】 TOEICスコアを向上させるためのESLプログラムを利用する新しいビジネス戦略 
【Saitama Prefecture】
【Toshiba Elevator】 未来のエレベータに対する提案
【Smith & Nephew KK.】
【National Institute of Information and Communication Technology (NICT)】 自動翻訳技術を用いた新しいサービスの提案
【Free Theme】 東京オリンピックで最高でユニークな体験ができる複合アプリケーションTHIJIの提案

どのような活動をしたのか教えて下さい

 芝浦工業大学グローバルPBLでは企業により提供された「課題」を解決するグループワークと、那須高原での3日間のフィールドワークを行います。私の所属したグループは日本人2人、タイ人2人、中国人1人、ベトナム人1人の6人で構成されていました。私たちのグループはNICT(情報通信研究機構)さんからの課題「自動翻訳機を用いた新しいシステムサービス」を選択しました。実際の活動では既存のSNSに自動翻訳技術を用いて、多言語の外国人とコミュニケーションを同時に行うことのできるサービスの提案を行いました。
 私は去年に引き続きグループ内でリーダーを務めることになりました。リーダーとして気を付けていたことは、メンバー全員が活動に参加できるようにすることと、日本人メンバーと留学生メンバーが意見を共有できるように気を配ることでした。グループ内で意見がまとまらなかったときは、アイディアを提案した人それぞれにプレゼンをしてもらい、多数決で意見を決めるようにしました。

活動を通してどのようなことを感じましたか

 私は2年連続して本プログラムに参加したのですが、去年と比較して自分の英語力(リスニング力とスピーキング力)が格段に向上しているように感じました。この1年間、英語を勉強するだけではなく、実際に「使ってみる」ことに力を入れてきたからだと思います。
 楽しかったことは、文化の全く異なる国から来た留学生と話すことで新しい様々な発見ができたことと、グループで一つの目標に向かって突き進んでいったことです。反省点は、班員全員とコミュニケーションを十分に取ることができず、リーダーとしてグループ全員の力を十分に発揮させることができなかったことです。

グローバルPBLへ参加を考える方へアドバイスをお願いします。

 グローバルPBLは自分が今まで勉強してきた英語の実力を試すことができる場であり、課題解決を通して、世界の学生と自分の関係を把握することができる特別な機会です。英語力に関しては中学生程度の文法を理解できれば大丈夫だと思いますが、相手とコミュニケーションをとりたいという意識が非常に大切です。自分はグループの一員であると自覚し、積極的に貢献できるかどうかもとても重要です。初対面の学生とコミュニケーションを取るコツは、目を見て話しをすることと、会話中に知らない単語が出てきたときは、その場で躊躇せずに尋ねることです。そうすれば打ち解けた雰囲気を作ることもにもつながります。皆さんも是非参加して、新たな発見をしてください。