令和5年度「学校法人東京電機大学学術振興基金『教育賞』・『教育奨励賞』」を決定

2023.10.27

NEWS RELEASE
報道関係各位

令和5年度「学校法人東京電機大学学術振興基金
『教育賞』・『教育奨励賞』」を決定

学校法人東京電機大学

学校法人東京電機大学(理事長 石塚昌昭)は、このたび、令和5年度「学校法人東京電機大学学術振興基金『教育賞』・『教育奨励賞』」を決定しました。
「学校法人東京電機大学学術振興基金『教育賞』・『教育奨励賞』」は、本学における独創性が豊かな教育/特色ある教育/顕著な教育成果をあげた教科書/教育に関する独創的又は特色ある研究成果等を対象とし、教員等の業績を表彰するものです。平成4年度より開始した本賞は、今年度で31回目を迎え、これまでに58件が表彰されています。
今年度は『教育賞』を1件、『教育奨励賞』を2件選出しました。詳細は以下の通りです。

<令和5年度「学校法人東京電機大学学術振興基金 『教育賞』・『教育奨励賞』」の授賞業績>(3件)

■教育賞(1件)

業績の表題
3Dプリンタによるミニ四駆のリバースエンジニアリング~デザイン思考におけるプロトタイピングを習得するために~

授賞者(所属)
勝本 雄一朗 准教授(理工学部 情報システムデザイン学系)
木村 勉、中谷 隆之、阿部 美穂(ものづくりセンター)

授賞理由
本業績は、教員と職員(ものづくりセンター)の協働により、デザイン思考におけるプロトタイピングを実践する授業の実現である。
本業績の授業では、「ミニ四駆を3Dプリンタでリバースエンジニアリングし、サーキットでの走行タイプを競う」という課題を設定することにより、一度作ったら終わりではなく走行タイムを短縮するためにプロトタイピングを繰り返す仕組みとした。学生は、実際に10回以上のプロトタイピングを行っている。また、Scrapboxを用いて自チームの状況を他チームに共有することにより、論文発表のような学術貢献の形を学生へ伝え、プロトタイピングの活性化を図っている。本授業を履修した学生の過半数は、授業終了後も自発的にものづくりセンターを再訪し、主体的にものづくりを継続しており、「実学尊重」を具現化した授業といえる。
以上により、本取り組みは、独創性が豊かで特色ある教育と認められる。

■教育奨励賞(2件)

業績の表題
AI英語スピーキングアプリ(アンドロイド)を用いた英語コミュニケーション授業の実践

授賞者(所属)
ジェイソン バーン 講師(理工学部 共通教育群)

授賞理由
本業績は、ChatGPTのAPIと連携した英語スピーキングアプリの作成とそれを用いた英語コミュニケーションの実践である。
日本人学生の中には、英語で話すことに抵抗がある人も多く、英会話の授業であっても日本語で話したり、黙ってしまったりする様子がしばしば見られる。また、大学の英語教育では、授業時間内において学生が英会話を実践する時間が限られている。これらの問題を改善するため、英語でアプリに話しかけるとAIが自動的に英語で答える機能を有した英語スピーキングアプリを作成し、そのアプリを用いたコミュニケーションの授業を実践した。このアプリによって、英会話が苦手な学生に英語を使う機会を与え、学生は英語によるコミュニケーションの成功体験を得ることができた。その結果、数値データ等による検証はなされていないものの授業内でも英語を使う学生が多く見られるようになるなど、一定の成果が出ている。
以上により、本取り組みは、今後の他の科目への展開や教育効果が期待できる。

業績の表題
高等学校における主体的学習者の育成に関する取り組み

授賞者(所属)
星野 智 教諭(中学校・高等学校)
松永 航平 教諭(中学校・高等学校)

授賞理由
本業績は、文部科学省の学習指導要領に掲げられている「主体的な学び」を高等学校における「数学」及び「国語」の指導を通じて実践し、生徒が授業外学習を主体的に取り組む姿勢を育成する試みである。
学習指導要領においては、主体的・対話的で深い学びの実現とともに、生涯に渡って学び続けることのできる学習者の育成が求められている。そのためには、学習者に学びの作法を習得させるとともに、学びに向かう意識そのものの向上を図ることが必要となる。本業績は、それぞれの教科の特性に応じて教育手法を工夫した。その結果、一部の意欲ある生徒には、授業外学習を主体的に取り組む意識・行動にポジティブな変化がみられた。
以上により、本取り組みは、独創性が豊かで特色ある教育と認められる。

■「学校法人東京電機大学学術振興基金」について

学校法人東京電機大学が設置する学内における教育並びに研究活動の助成および学内外の科学技術に関する優秀、顕著な研究に対する援助を行い、もって科学技術の振興に寄与すること等を目的として、特色のある教育並びに研究活動や奨学援助、国際交流などの奨励に資する事業を展開しています。

■「学校法人東京電機大学学術振興基金『教育賞』・『教育奨励賞』」について

「教育賞」は、独創性が豊かな教育(特色ある授業方法や授業システム)/特色ある教育(学内外から客観的評価を受けている授業方法や授業システム)/顕著な教育成果をあげた教科書/教育に関する独創的又は特色ある研究成果(教育改善を期待できる教育システム)等を推進した者あるいはグループ、または日頃の教授活動で創意工夫を凝らし本学の教育の充実向上に貢献した者あるいはグループを表彰しています。また、教育賞に準ずる顕著な教育を推進した者あるいはグループに対しては「教育奨励賞」として表彰しています。今回で計58件を表彰しています(「教育賞」:30件、「教育奨励賞」:28件)。

<取材に関するお問い合わせ先>
学校法人東京電機大学 総務部(企画広報担当) 担当:多田・河井
TEL 03-5284-5125/FAX 03-5284-5180  e-mail:keiei@jim.dendai.ac.jp
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