第67号　「オーケストラと教育」

　私はＮＨＫ交響楽団に少し関係している事もあり、指揮者、演奏家と懇談の機会もあるコンサートを毎年の恒例行事にしています。
　オーケストラは、バイオリンやフルート、ホルンなど30余りの楽器、100名近い団員で編成されています。一流のオーケストラでは、演奏家は音楽への愛情と、自分の楽器と音楽への使命感を持つ一流のプロです。各セクションはお互いを尊重しその役割を果たし、オーケストラ全体が協調し素晴らしいハーモニーを醸し出します。さらに指揮者や演奏者の信頼があって、はじめて素晴らしい演奏ができると言われます。そして演奏を評価するのは指揮者や演奏者ではなく、聴衆なのであります。
　私は、教育もまさに同じと感じます。教職員は教育そして学生・生徒に愛情を持ち、専門分野と教育への使命感を持つ一流のプロです。そして各担当は互いに尊重しその役割を果たし、学校全体が協調することで素晴らしい教育のハーモニーを醸し出します。さらに信頼がなければ良い教育ができないのは音楽と同じであります。そして教育を評価するのは役職者や教職員ではなく、学生や卒業生、企業そして社会なのであります。
　本学もより素晴らしいハーモニーが奏でられるよう、教職員一同いっそう努力していきたいと考えます。

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