実験器具など大学で学ぶための基礎を習得

初めての実験科目「基礎化学実験」では、実験器具の名前や使い方、基本的な実験手法などを学びました。たとえば、フラスコでも、三角フラスコ、丸底フラスコ、平底フラスコがあり、どんな実験にどれを使うかや、定性分析や定量実験などの実験手法、実験ノートの書き方などを学びました。また、「化学A・B」では、分子軌道や電子配置などを学んだことで、高校では錯体の分子構造などただ覚えていたものを理論的に理解することができ、大学生になったのだと実感しました。

1年次 教科書銅の比色実験。光の吸光度合いで、銅イオンの濃度がわかる。

実験と講義、双方向で化学に対する理解を深めた

1年次の実験は、あらかじめ実験器具が用意されており、先生の説明の後、実験を行いましたが、2年次の「化学実験A」では、テキストを予習し、実験器具も自分たちで準備しました。内容も面白いものが増え、たとえば、フルオレセインという、細胞の標識や追跡に用いられる蛍光物質を合成しました。分子構造がほんの少し異なるだけで蛍光しなくなり、分子構造と性質の微妙な関係を学びました。2年次は専門科目が増え、講義と実験の双方向で学びながら化学に対する理解を深めました。

2年次の学習内容フルオレセイン。入浴剤の着色料にも使われている。

教職に必用な地学科目でフィールドワークを経験

私は、主コースは化学、副コースは物理学ですが、将来教職に就くことを考えていたため、中学校の理科教諭になるために必要な「地学実験」を履修しました。この授業では、東京都三鷹市の国立天文台にある太陽フレア望遠鏡の仕組みを調べたほか、化石を発掘したり、埼玉県の長瀞へ地層を見に行ったりと、初めてフィールドワークを行ったことが強く印象に残っています。化学の実験科目「化学実験B・C」では、無酸素状態で物質を合成するなど、実験者の手腕が問われる難しい課題が多くなりました。

3年次の学習内容「化学実験B・C」で合成したトリスビピリジンルテニウム錯体。

酸に対するセンサーとして期待される新しい高分子を合成

卒業研究では、酸に対する蛍光センサーとなることが期待される、主鎖にトリアジン環を含む共役高分子の合成に取り組んでいます。これも蛍光する物質で、酸を加えると蛍光が消失します。一方、物質は酸があると腐食や劣化するため、この高分子を酸の有無を調べるセンサーとして使うことができれば、物質の劣化防止に役立つと考えました。高分子の合成はできましたが、不純物が混入している可能性もあるため、これから、分離・精製や分光学的性質の調査を行います。

4年次の研究内容卒業研究で合成した、蛍光する高分子。トリアジン環が光る鍵。

中学校理科教員 栃木県教育委員会

卒業後は、中学校の理科教員になります。本学では、4年間で実験科目を7つと卒業研究を履修し、自然現象を体験的に学びました。実験では、達成感や感動を得ることができ、さらなる興味につながりました。教員になったら、私も授業に実験を多く取り入れ、生徒に理科の楽しさを伝えたいと思います。また、部活は陸上競技部に所属し、さまざまな考えを持った部員がいる中で、それぞれの考えを認めつつ、主将として部をまとめることに努めました。この経験も、教員の仕事に生かしていきたいです。

陸上部の仲間と陸上部の仲間と。対抗戦の幹事校として大会運営に携われたこともよい思い出です。

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