ロボット・メカトロニクス学専攻の速水さんが「SSII2023」で受賞

2024.02.22

昨年6月14日から16日に開催された、第29回 画像センシングシンポジウム(SSII2023)において、ロボット・メカトロニクス学専攻の速水亮さんが「SSIIオーディエンス賞」を受賞しました。

速水さんは国立研究開発法人産業技術総合研究所においてリサーチ・アシスタントとして研究を行っています。

受賞名
第29回 画像センシングシンポジウム(SSII2023)
SSIIオーディエンス賞
受賞者
未来科学研究科 ロボット・メカトロニクス学専攻(修士2年)
速水亮さん
受賞発表名
Visual Atoms: 正弦波の輪郭表現によるVision Transformerの事前学習
○速水 亮1、高島 空良1,2、井上 中順1,2、片岡 裕雄1、横田 理央1,2
(1. 産業技術総合研究所、2. 東京工業大学)
所属研究室
知能機械システム研究室中村明生教授
受賞日
令和5年6月16日
参考
SSII2023 表彰(外部サイトへ)

受賞者のコメント

今回我々は、深層学習を用いた画像認識において、数式に基づいた幾何学模様を学習データとして入力することで実画像を一切必要とせずに識別精度を底上げさせるデータベース「VisualAtom」を提案しました。具体的には多様な輪郭を持つ生成画像を含む大規模画像データベースを構築し、教師あり事前学習に適用します。結果として、提案手法は数億枚規模の実画像データセットに匹敵する事前学習効果を、数百~数千万枚の生成画像でもたらすことができました。VisualAtomは1年以上に及ぶ試行錯誤の果てに完成したデータベースであり、まさに廃寝忘食の勢いで打ち込みました。時には仮説通りに事が運ばなかったり、性能がむしろ悪化したりなどと辛酸を嘗める思いを多くしました。

この苦労と研究成果の素晴らしさを一人でも多くの方に知ってもらいたく、指導教員、共同研究先の方々と何度も発表資料を添削、修正を重ね万全を期して発表に挑みました。発表当日はポスター前に人だかりができるほど注目していただき、最終的に受賞することができました。この研究が多くの企業や研究者、同研究室の後輩の助けになることを願います。