東京電機大学、東京音楽大学、多摩美術大学の共同プロジェクトによるアートイベントを開催

2026.05.13

3⽉21⽇、22⽇に、本学理⼯学部、東京⾳楽⼤学、多摩美術⼤学の3⼤学の学⽣が連携して作品制作を⾏い、「⼈と街と芸術を繋ぐ」⾳と光のイベントを開催しました。
昨年に続き、音楽・美術・理⼯系⼤学が専⾨領域を越えて集うこのプロジェクトは、分野の異なる学⽣たちが対話を重ねて実現し、好評のうちに終了しました。

本学からは、理工学部 情報システムデザイン学系 作曲・音楽文化研究室の学生が参加し、プログラミングやサウンドデザイン、作品全体のデザインなど、幅広い分野を担当しました。

今年は全12作品が展示されましたが、ここでは本学学生が携わった作品の一部を、制作者のコメントとともにご紹介します。
※学年はイベント開催当時のものです。

『ハイファイブ』

企画・外観造形:菊池優美 / 外観造形協⼒:金子芽生 / 機能設計・ハードウェア実装・サウンドデザイン:⾼木空

高木空さん(本学学部4年)、菊池優美さん(多摩美術大学)より

目が合ったあなたと言葉の代わりにハイタッチをするための「きかい(機会・機械)」です。ハイタッチという挨拶を楽器にすることで、人との関わりの形を変える取り組みです。手を取り合うこと、共にいるようなことをしたいと思います。

手のひらに装着した圧力センサが接触を検知すると「キラッ」という音が鳴ります。
また、1人1人の手にタッチすることでメロディを奏でる演奏モードがあります。
この作品を通して、プロダクトの小型化に挑戦しました。マイコンやバッテリーの変更、オリジナル基板の設計など、4回の試作を経て腕に装着可能で3時間以上動作する仕様を実現できました。また、サウンドデザインも担当し、会場で音がなるたびに心が躍りました。

『マスラン』

制作進行・ハードウェア実装・撮影:高木空 / ゲームプログラミング:増田陽哉 / サウンドプログラミング・楽曲:松本拓都 / 楽曲:Xheki Hugo / インタラクティブ映像:徳山翔風 / 撮影指導:佐久間海地

高木空さん(本学学部4年)、松本拓都さん(本学学部4年)、増田陽哉さん(本学学部3年)より

本作は、ランニングマシンを用いたアーケードゲーム型の作品です。
ゲーム本編の開発に加え、ランニングマシンからデータを取得する実装、ゲーム側での処理、作曲、走行状況に応じて変化するサウンドのデザインとプログラミング、映像加工など、多くの人の協力によって完成しました。
サウンドは、プロの制作現場でも用いられているミドルウェア、CRI ADXを用いて実装を行いました。今回の実践的な経験を通して新たな技術に触れたことで難しさだけでなく、より新たな可能性を感じ、今後の制作への意欲も掻き立てられました。体験者は2日間で合計100人を超え、総走行距離は25,000mとなりました。多くの人の体験が積み重なってスコアが伸びていく様子と、多くの人が自分たちの作った展示を楽しむ様子に感動しました。

電大では“とがった”人を歓迎しています。「こんなマニアックなことは活かせないのでは」と感じたとしても、個性豊かな仲間と協働することで、自分の強みだと自信を持てるはずです。あなたが熱量を持って取り組める分野を存分に探求しながら、ぜひ周りの人を“巻き込んで”好きなことに挑戦してください!

『掛けて駆けてかけまくるphone』

発案・組み⽴て:浅野智香子 / ハードウェア・サウンドプログラミング:小峰聖也 / 企画協⼒:松本拓都 / 機能設計・大道具設計:⾼木空

小峰聖也さん(本学学部3年)より

「過去にいた誰か」と、受話器越しに対話をする装置です。 黒電話の中にRaspberry Piを組み込み、ダイヤル信号をデジタル制御することで、アナログな操作感とデジタルな音声アーカイブを融合させました。 前の人の問いを聴き、自分の声を残す。その一連の行為を通じて、二度と戻ることのない時間の流れと、他者との繋がりの輪郭を提示します。
特定のダイヤルを回せば、蓄積された「誰かの質問と答え」や、かつてこの場所にいた「誰かの足音」に触れることもできます。

電大での学びはただの知識の集積ではなく、誰かの一生忘れられない体験を作ることができます。ぜひ技術という武器を手に入れて、あなたの創作を形にしましょう!

『サウンドパレット』

企画・制作進行・ハードウェア実装・パレットデザイン・造形:⾼木空 / 企画協⼒:山本結介 / サウンドデザイン:大郷優 / ボイス:伊東由衣 / パッケージ:杉浦伯 / ストラップ:今福葵、浅野佑菜 / 装飾:浅野智香子

高木空さん(本学学部4年)、大郷優さん(本学学部3年)より

絵を描くパレットをモチーフにしたサウンド玩具です。
「色に込められた場所や季節、時空への旅」をテーマに、年齢や性別を超えた多様な人とセッションを楽しめる体験をめざしました。
本作では、ブラシで触れた“色”が“音”へと変換されます。カメラを搭載したブラシが周囲のモノの色を読み取り、画像処理(OpenCV)によって6種類の音色へと変換することで、目に見える世界を音として再構成します。また、基本パレットは「イマ」、ギャルパレットは「カコ」を表し、時空を超えた体験を届けてくれるはずです。
パレットによるセッションを通して、あなたもいろいろな人と繋がってみませんか?

この作品を通して、初制作のジャンルとハードウェア向けのサウンドデザインの2つに挑戦しました。普段とは違う点を意識したミックスや、ジャンルならではの制作に苦労しましたが、実機での確認を繰り返し、皆さんに楽しんでいただける作品にすることができました。

電大ではプログラミングに限らず、音楽や絵など様々なことを学べる点に魅力を感じています。あなたが学んだ経験はどこかで必ず活きる力になるはずです!

オブジェ / 彫刻パフォーマンス / メディアアートなど

参加学生からのメッセージ

異なる専門性を持つメンバーだからこそ、意見の衝突もあり、苦しい瞬間もありました。
しかし、3ヶ月を迎える頃には、自分自身の成長を実感することができます。
本プロジェクトは、技術的にも人間的にも、圧倒的に成長できる場です。
これからも新たな表現に挑戦していきます。

構成・編集:今福葵、高木空

イベント名:3T Project『KAKERU - transient texture technology』
⽇時:2026年3⽉21⽇(⼟)〜3⽉22⽇(⽇)
場所:東京⾳楽⼤学 中⽬黒‧代官⼭キャンパス「⾳楽のみち」「みどりの鎌倉街道」
主催:3Tプロジェクト
クリエイター:東京⾳楽⼤学、多摩美術⼤学、東京電機⼤学の学⽣ 約20名
*PR動画や作品のアーカイヴは、Instagramにてご覧いただけます。

https://www.instagram.com/three.t.project?igsh=b3IzamFta24xcDcz