大学院 概要と3つのポリシー(令和5年度迄入学者用)

システムデザイン工学研究科の教育・研究方針並びに教育目標

近年、AI(Artificial Intelligence)やIoT(Internet of Things)の活用等による超スマート社会(Society5.0)の実現が提唱され、情報関連技術者の育成と進化したものづくり教育への期待もますます高まっています。日々進化を遂げている情報システムの分野の一翼を担う人材を養成することは、社会からの喫緊の要請と言っても過言ではありません。また、国連のSDGsでは、その推進に、機能の実現体を創出するデザイン学の貢献が期待されています。我々の社会生活、産業、環境における諸課題は、高度化・複合化・多様化しており、それらの解決には、各々の分野の工学的知識を高度に深化させるとともに、分野間に渡る学際的な枠組みが重要となっています。そのため、人々を活性化させる魅力的な生活空間の創造に貢献できる高度専門科学技術者が求められています。

こうした時代背景を踏まえ、システムデザイン工学研究科では、次世代情報社会の基盤を担い、実践的かつ先見性をもって問題を解決し、我々の生活を変革できる人材を養成します。産業界等からの需要が見込まれるデータサイエンスとデザイン工学に精通した人材を輩出することで、「技術で社会に貢献する人材の育成」という本学の社会的使命を果たしていきます。

システムデザイン工学研究科 専攻一覧

専攻 課程 昼夜開講 修業年限 学位
情報システム工学専攻 修士課程 2年 修士(工学)
デザイン工学専攻 修士課程 2年 修士(工学)

情報システム工学専攻、デザイン工学専攻では、審査に合格した修士論文の提出を修了要件とします。但し、プロダクトデザインなど特定の課題については、研究の成果報告書を修士論文にかわるものとして認める場合があります。

入学者受け入れの方針

システムデザイン工学研究科は、学部教育で養った専門知識を基礎とし、複数の専門分野を横断的に連携した枠組みの中で、様々な課題を分析し、それを解決する新たなシステムやサービスを創造し、社会と自然との融合の中で評価できる能力を持つ高度専門職技術者の養成を目指し、教育課程を編成しています。この理念に共感し、幅広く先端専門知識と技術を獲得し、研究遂行能力と科学技術者としての高い倫理観とを兼ね揃え、時代の変化とグローバル化に対応できる能力を身につけたいと考えている学生を受け入れます。

情報システム工学専攻

情報システム工学専攻は、次世代情報社会の基盤を担う人材を養成します。次世代ネットワーク環境におけるビッグデータを伝達・蓄積・解析するために必須となる技術、人工知能(AI)、Internet of Things(IoT)、機械学習、超高速移動体通信、超高性能コンピュータなどに関する最先端技術を高度なプログラミングスキルとともに習得し、研究活動を通して、科学技術者としての高い倫理観と、時代の変化、多様化そしてグローバル化に対応できる能力を涵養することを目的とします。
この理念に共感し、最先端情報システムの創成に関して強い関心を有し、これらの分野で活躍したいと考えている人材を受け入れます。

デザイン工学専攻

デザイン工学専攻は、専門知識の深化と技術の修得、複数分野が融合する場において新たな「モノ・サービス・空間」をデザインする創造的能力の修得、そして、多様な価値観を理解し、時代の変化とグローバル化に対応できる汎用能力の会得を目指す人材の育成を目的としています。
この理念に共感し、工学と人間・社会科学の融合によるデザインに強い関心を有し、デザイン工学分野で活躍したいと考えている人材を受け入れます。

教育課程編成・実施の方針

システムデザイン工学研究科は、基礎となるシステムデザイン工学部の教育研究と整合性・連携性を図り、学部から大学院修士課程まで一貫性のあるカリキュラム編成を柱とし、教育課程を編成し、実施します。
コースワークとして、
(1)高い基礎学力とシステムデザイン分野の高度かつ先端な知識獲得のための科目
(2)現代社会での問題に実践的に即応する能力を培うために、本研究科内の2専攻の分野が融合する学際性を涵養する科目、国際性とバランス感覚を涵養する科目
また、リサーチワークとして、
(3)実社会における様々な課題を解決する能力を涵養する科目、および、課題解決型学修を取り入れた少人数を対象とするプロジェクト科目
(4)成果を論文(または作品)としてまとめ、また、それを発表する能力を身に付ける科目
を体系的に配置します。

情報システム工学専攻

情報システム工学専攻は、本専攻の教育目標を達成するため、以下の方針に基づいて教育課程を編成し、実施します。
(1)本専攻は、学部時代に学修した各分野の知識と技術を継承した科目として、高度な最先端知識獲得のための専門科目
(2)情報システム技術と人間・社会に関係する課題について問題意識を持ち、価値観の多様性と変化への適応力を養うために、座学だけではなく、アクティブラーニング形式の素養系科目
(3)多様な価値観を受け入れ、グローバルな環境の中、技術者として行動できるコミュニケーション能力を身につけるために、英語による研究発表、最新海外研究論文の調査、英語による専門科目の講義およびその能力を涵養する科目
(4)実社会における情報システムの課題を解決する能力を涵養する科目、および、課題解決型学修を取り入れた少人数を対象とするプロジェクト科目、PBL(Problem Based Learning)科目、学外からの中堅クラスの研究者によるオムニバス形式の授業等
(5)成果を論文としてまとめ、また、それを発表する能力を身に付ける科目
を体系的に配置します。
また、学術的・社会的要請や個々人の目標・関心に柔軟に対応した知識・技能を修得できるように、プログラムベースド(具体的な課題・テーマに対して必要な科目を選定したプログラムを設定する)なカリキュラムを構成します。

デザイン工学専攻

デザイン工学専攻は、本専攻の教育目標を達成するため、以下の方針に基づいて教育課程を編成し、実施します。
(1)専門を深める縦型教育と分野横断的な横型教育を複合させることで、特定分野の専門的知識・技能の修得に加え、異分野と組み合わせて活用し問題解決の手法を開発・デザインする能力を身に付ける科目
(2)研究開発・デザインのための基本的な方法論をコースワークとして共通化し、プロジェクト型の科目も設けることで実務のための汎用的な知識・技能を修得できる科目
(3)多様な価値観を受け入れ、グローバルな環境の中、技術者として行動できるコミュニケーション能力を身につけるために、英語による研究発表、最新海外研究論文の調査、英語による専門科目の講義およびその能力を涵養する科目
(4)特定分野の専門的知識・技能の修得に加え、複数の異なる分野を組み合わせ、活用することによる問題解決の手法を開発・デザインする能力を身に付ける科目
(5)成果を論文(または作品)としてまとめ、また、それを発表する能力を身に付ける科目
を体系的に配置します。
また、学術的・社会的要請や個々人の目標・関心に柔軟に対応した知識・技能を修得できるように、プログラムベースド(具体的な課題・テーマに対して必要な科目を選定したプログラムを設定する)なカリキュラムを構成します。

学位授与の方針

システムデザイン工学研究科は、本研究科に所定の期間在学し(※)、以下のすべてを満たした者を、快適で充実した生活のデザインとそれが営める環境の創成・維持と発展に寄与できる、幅広い視野と創造性を有する高度専門科学技術者と認定し、修士(工学)の学位を授与します。

(1)選択した分野の専門的知識を十分に持ち、さらに、関連分野の知識を持つことにより、異分野との融合によりあらたな知識・技術を生み出す創造的能力を有すること。
(2)学術的・社会的課題に対して適切な問題設定をし、それを解決するための問題解決能力と研究実践力を有すると共に、他者との協働に必要なコミュニケーション力と自ら発信する能力を有すること。
(3)研究成果をまとめた修士論文の審査(または、論文に代わる特定の課題についての成果物の審査)に合格すること。

※標準修業年限は2年

情報システム工学専攻

情報システム工学専攻は、本研究科の学位授与方針をもとに、本学に所定の期間(※)在学して、修了に必要な単位を修得し、次の学修成果を上げた者に対して、修士の学位(工学)を授与します。
(1)情報システム工学の最先端分野、すなわち次世代ネットワーク環境におけるビッグデータの伝達・蓄積・解析、AI、IoT、機械学習、超高速移動体通信、超高性能コンピュータ、高度プログラミング などに関する知識と技術を持つこと。
(2)情報システム工学の技術に関する実世界における技術的な問題を発見し、その課題を設定し、それを解決するための問題解決能力と研究実践力を持つこと。
(3)情報システム技術と人間・社会の両者に関係する学際的な課題についても問題意識を持ち、価値観の多様性と変化の速さへの適応力を持つこと。
(4)研究成果をまとめた修士論文の審査に合格すること。

※標準修業年限は2年

デザイン工学専攻

デザイン工学専攻は、本研究科の学位授与方針をもとに、本学に所定の期間(※)在学して、修了に必要な単位を修得し、次の学修成果を上げた者に対して修士の学位(工学)を授与します。
(1)選択した分野の専門的知識を十分に持ち、さらに関連分野の知識を持つことにより、複数の異なる分野が融合した場において開発・デザインする能力を有すること。
(2)学術的・社会的課題に対して適切な問題設定をし、解決手法を考案する能力を有すること。
(3)デザイナ、エンジニア、研究者として他者と協同しながらの問題解決力と研究実践力をもつこと。
(4)研究成果をまとめた修士論文の審査(または、論文に代わる特定の課題についての成果物の審査)に合格すること。

※標準修業年限は2年

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