民間企業とのロボット共同開発で農業の人手不足解消へ

研究室を選んだ決め手は、自律除草ロボットの開発を民間企業と共同研究できるからです。ロボットが畑を自動で走行し、撮影した画像からMask R-CNNという画像処理手法を使い、作物と雑草をAIが選別、雑草をロボットアームが取り除く仕組みです。農業の労働人口減少問題を解消し、除草剤を極力使わない栽培を促進するきっかけになるでしょう。

現在は自律除草ロボットの完成に向けた研究を進めています。画像認識の精度を上げるとともに、検出した画像から雑草の茎が生えている座標を算出し、つかんで抜くためのロボットアームをどう制御するか、プロトタイプで実験。ソフトである「情報処理」とハードである「ロボティクス」の両方を開発し、連携させるシステムの研究は難しくも面白く、貴重な学びになったと感じます。また、企業との共同研究を進めていくうえでプレゼンテーションや要件定義など、修士研究だけでは得られなかった経験を積めました。

畑を上から撮影した画像からAIが雑草を検出する。畑を上から撮影した画像からAIが雑草を検出する。

学会 学会活動

この研究で私は主に画像処理を担当。研究成果を日本機械学会で発表したところ、多くの方から反響をいただきました。スマート農業が社会に必要とされていると、改めて感じることができました。

後輩指導 後輩指導

重きを置いていたのは、自分の経験則から安全性の確保や効果的な実験方法などについてアドバイスすること。後輩たちがより効率よく学べるような環境づくりに心を砕きました。
TA※業務でも最初から答えを学生に教えるのではなく、あくまで彼らが考えるためのサポートをする姿勢が重要だと感じています。
TA…ティーチングアシスタント(大学院生)

日本機械学会での研究発表の様子。日本機械学会での研究発表の様子。

そして未来へ 内定先 三菱電機株式会社

三菱電機は本学卒業生の就職先でも上位に入り、OB・OGの方々がエントリーシートの添削や面接練習など手厚く支援してくださったこともあり、就職を希望しました。入社後は同社の情報総合技術研究所に配属され、クラウド関連の研究をすることが決まっており、今からとても楽しみです。私も今後は電大卒業生として、リクルーターを務めます。

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