機械工学科科目概要

機械工学科科目概要(平成29年度新入生用 2年次以上の開講科目一覧)

機械工学科ディプロマポリシー(DP)一覧
1 科学技術の中核をなす工学分野の1つである機械工学の科学技術の知識と技術を持つこと。
2 安心・安全で快適な社会の発展に貢献できる機械工学の専門的知識と専門的技術を活用し、さまざまな課題に挑戦し、解決する実践力を持つこと。
3 理工系の幅広い基礎知識を持つと共に、常に新しい科学技術の知識と技術の獲得に努める積極的な姿勢を持つこと。
4 科学技術と人間・社会との関わりを理解し、科学技術者として、また良識ある社会人として必要な教養、キャリア意識、倫理観を身につけていること。
5 グローバルな視野を持ち、将来、科学技術者として世界で活躍できるコミュニケーション力やプレゼンテーション力などの汎用的能力を身につけていること。

科目概要一覧
科目名 コマ 単位 必選自 配当年 配当期 DP 目的概要
材料力学Ⅰおよび演習 1.5 3 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義および演習
<目標>
履修者は、
1. 部材に働く力および部材に発生する応力・ひずみを理解し、計算できる。
2. 「不静定」を理解し、不静定問題が計算できる。
3. せん断力ならびに曲げモーメントを理解し、具体的にそれらの計算ができる。
<授業計画等の概要>
精密機械や器具は使用の際、力を受けて変形を起こす。超精密機器の変形が何千何万分の1メートルであっても精密ではなくなってしまう。また、これらの機器は繰り返し力を受けているうちに壊れてしまうこともある。このような変形や寿命を予測し、できるだけ安価で少量の材料を使って、加工しやすい、しかも変形が少なく長持ちする機器を設計するための基礎学問が材料力学である。材料力学においては物体に加える力や力のモーメントだけでなく、物体内に生じる力やモーメントのつりあいを考える。三角関数、微分、積分の知識があちこちで必要となる。授業と並行して演習の時間を設ける。
材料力学Ⅱ 1 2 2 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
履修者は、
1. はりに働く力・曲げモーメントを理解し、それによって発生する応力が計算できる。
2. はりの変形が計算できる。
3. 軸のねじり時の変形と応力が理解でき、具体的に計算できる。
<授業計画等の概要>
前期科目「材料力学Ⅰおよび演習」で学んだものを基礎として、材料に働く力とそれによって起こる材料の変形について学ぶ。
材料工学 1 2 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
履修者は次のことができる
(1)機械や構造物を設計する上で必要な材料の基礎知識を理解し説明できる.
(2)機械や構造物を製造する上で必要な材料の知識を応用することができる.
(3)機械や構造物の破損を解析し、それを防止するのに必要な材料の知識を応用することができる.
<授業計画等の概要>
近年、新しい工業材料の開発や従来の材料の機能の改善が盛んに行われている。これからの機械技術者は、これらの材料とその特性について幅広い知識を持ち、機械設計に際しては材料の諸特性(素材の基本的な特性、材料の成形・接合・仕上げなど)を理解した上で、それらの優劣を判断することが要求されるようになってきた。そのためには単に材料データを持っているだけでは新たに開発された材料について理解することも、正しく利用することもできない。本講義では機械技術者として材料を使い立場から、機械材料を理解し、活用するための知識を述べる。 
材料強度学 1 2 3 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
学生は、金属材料の破壊現象について、下記を達成する
(1) 巨視的現象を理解し説明できる
(2) 微視的現象を理解し説明できる
(3) (1)(2)の理論的背景を理解し説明できる
<授業計画等の概要>
材料に過大な負荷、繰返し負荷また長期間の負荷が加わると材料に破壊が生ずる。材料強度学は、このような材料の破壊現象を微視的および巨視的の両面から研究する学問で、機械構造や機械要素の強度設計に必要な基礎的知識を習得する。この講義は主として金属材料を対象にして、固体の破壊現象について、巨視的現象、微視的現象とそれらの理論的背景を理解することを目的とする。
弾塑性学 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1.固体の弾性変形と塑性変形の特徴を理解できる。
2.塑性変形の解析の基礎的手法を利用できる。
3.弾性、塑性変形における応力とひずみの構成方程式が理解できる。
<授業計画等の概要>
機械構造や機械要素を設計するき、それらの内部に発生する応力やひずみの状態を把握しておかなければならない。この講義では、構造体の変形解析を弾性変形のみならず、塑性変形をも考慮して行うときに必要となる解析的手法を、習得することを目的とする。
加工学基礎および演習 1.5 3 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
加工に関連する材料の基本的特性を理解すると共に、各種の加工方法の基本的原理及び特徴・得失を理解する。
<授業計画等の概要>
機械を製作するには、原材料を加工して所要の形状、寸法を得なければならない。この講義はそうした機械の「具体的な作り方」の大要を述べるものであり、機械製作入門である。加工法は対象とする原材料、要求される機械の形状、寸法、精度、強度に応じて様々であり、単一の加工法でなんでも作れるわけではない。要求に応じて原材料と加工法を適切に選択することが極めて重要である。本講ではこの選択の大要が習得できるように、各種加工法を大形、低精度から小形、高精度へと配列し、各加工法の特質、精度、加工限界を材料物性と関連させながら明らかにする。
機械加工学 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
切削加工および研削加工における物理的な背景を理解し、加工のシミュレーションに対応できる生産技術者に必要な知識を得る。
<授業計画等の概要>
 切削加工や研削加工は、比較的容易に形状と精度を制御できる加工法として、古くから広く利用されてきた。したがってこれらについては工業上、加工現象の詳細な理解が要求されており、その場限りの現象的な議論だけでなく理論に基づいた体系的な知識が必要となる。本講義では、加工の物理的見方に基づく理論と実際の加工技術について解説する。
トライボロジー概論 1 2 3 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
トライボロジーにおける諸現象はみかけの条件では理解出来ないが、接触部における現象を微視的に考察することにより理解可能であること、及びその手法を学ぶ。また、微視的考察に必用な基本的物理・化学及び力学を再確認する。
<授業計画等の概要>
トライボロジーとは、身近な存在である摩擦や摩耗そして潤滑について研究を行う分野です。
 摩擦は何処にでも存在し、しばしば機械の不具合の原因になり、摩耗は機械の寿命に大きな影響を及ぼしますので、工学的には機械における医学的分野とも言えます。従って、対象となる機器(患者)は非常に幅広く、対策には機械・物理・化学・材料などの広い知識をバランス良く適用することが求められます。
 一方、摩擦・摩耗は表面における現象です。“神が結晶を作り、悪魔が表面を作った”といわれる程表面は難解なものであり、その解明には表面における物理・化学的現象を詳細に取り扱わねばなりません。本講義ではトライボロジーとはどの様な学問であるかを紹介し、またその工学的応用例を交えて多面的な検討とバランスの取れた考えの重要性について解説します。
流体の力学Ⅰおよび演習 1.5 3 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義および演習
<目標>
1.マノメータの原理を理解し静水圧平衡の計算ができる
2.連続の式、ベルヌーイの定理を用いて式を導き、流速や圧力を計算することができる
3.運動量の法則を使って流体から受ける力を求めることができる
4.層流と乱流を理解し、管路摩擦による圧力損失が計算できる
5.流体の相似則と物体の抗力に関する基本的な問題が解ける
<授業計画等の概要>
流体力学は機械工学の基幹をなす分野のひとつであり、基礎となる重要な学問です。その範囲は長大な航空機から、人間体内の血流まで幅広く、機械工学を学ぶエンジニアにとっては基本的な流体の性質、振る舞いについて知っておくことが望まれます。本講義では流体に伴う現象の理解と、その解析を行うための理論と知識を修得することを目的とします。
流体の力学Ⅱ 1 2 2 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
理解
1.運動方程式とベルヌーイの式の関係について理解する.
2.完全流体の運動について理解する(ダランベールの背理,ケルビンの循環定理などについて).
3.渦度と循環について理解する(揚力が発生する原理について).
応用
1.ベルヌーイの式(縮む流れ、縮まない流れ、非定常の渦なし流れへ拡張されたベルヌーイの式)をもちいて1次元流れを調べることができるようにする.
2.流れの並進運動を流線などを用いて調べられるようにする.また、変形運動を渦度などの諸量をとおして解析できるようにする.
3.とくに揚力の定理を用いて物体(翼など)に発生する揚力を求めることができるようにする.
<授業計画等の概要>
 空気や水のように「流れる」性質をもつ気体,液体などを流体と呼ぶ.この流体の運動を調べる分野が,流体力学である.実在する流体の運動には摩擦があり,またその密度も運動するにつれて変化する.これらを無視した理想的な流体を完全流体と呼び,本講ではその運動を取り扱う.完全流体の流れではいろいろな量が保存される(保存法則).そして,それらの保存法則はさまざまな形で実際の流れのなかに姿をあらわす.工学への応用としては,流れのなかにおかれた物体にはたらく揚力を求めることができる(揚力理論).このような法則・理論を知ることで,流体の流れについて理解を深める.
粘性流体力学 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
ニュートンの運動の第2法則を流体に適用し、ナビエ・ストークスの方程式を誘導できる。ナビエ・ストークスの方程式を用いて、円管内の速度分布を計算できる。境界層方程式を用いて、剥離現象を説明できる。層流と乱流の相違を理解し、ムーディ線図等を用いて、配管系の損失ヘッドを計算できる。物体に働く揚力および抗力を理解し、翼に働く揚力および抗力を計算できる。流れの相似則を理解し、たとえば、自動車の模型実験より実車の抗力を求めることができる。
<授業計画等の概要>
 実際の流れ現象のうち理想流体の力学で説明しきれない部分は、実在流体のもっている粘性と圧縮性に原因する。本講義では、その性質のうちの粘性を考慮した場合の流れについて扱う。
流体機械 1 2 3 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
 回転系のエネルギ角運動理論を理解し、遠心ポンプの羽根車の羽根形状を設計できる。特性(回転数、流量、揚程、効率)が明らかな遠心ポンプを用いた送水システムにおいて、管路抵抗曲線を求め、作動点を求めることができる。また、ターボ機械の内部流れの相似則を理解し、吐出流量を増加させるためのポンプの回転数を計算できる。
<授業計画等の概要>
 流体機械について、その構造要素よりも流体要素に視点を置き、2、3年次に学習した流体の力学に引き続いて、その応用技術としての立場から講義を行う。従って、流体の力学の基礎事項について得た知識を明確な理解に深め、応用力を高めることを目的とする。
工業熱力学Ⅰおよび演習 1.5 3 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義および演習
<目標>
1. 熱とエネルギーの概念を理解し、熱力学の諸量の計算ができる
2. 熱力学の第1法則を理解し、可逆変化におけるエンタルピーの計算ができる
3. 理想気体の状態式を理解し、可逆変化における諸量の計算ができる
4. 不可逆断熱変化を理解し、混合気体の性質を計算できる
5. エントロピーの概念を理解し、エントロピー変化を計算できる
<授業計画等の概要>
熱力学は一般的に機械系分野を対象とする工業熱力学と化学系分野を対象とする化学熱力学に分類される。本講義では前者の工業熱力学について講述する。工業熱力学では直接的に機械の構造、設計や取り扱いを習得するわけではなく、熱という目に見えない物を対象にするため、初学者には抽象的で難解のように思われるが、理論体系が確立しており地道に学べば極めて理解しやすい学問である。工業熱力学の知識は流体力学、伝熱工学、燃焼学、内然機関、エネルギー、環境など非常に多くの基礎的な学問やそれらの応用分野を理解するために必要不可欠であり、機械工学の最重要科目の一つである。
工業熱力学Ⅱ 1 2 2 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1. 理想気体のサイクルを理解し、サイクル計算ができる
2. 定常流れ系におけるエネルギー保存式を理解し、エンタルピー計算ができる
3. 定常流れ系におけるエネルギー保存則を理解し、気体の状態変化が計算できる
4. 水の状態変化を理解し、それぞれの状態について説明できる
5. 蒸気表と蒸気線図の使用法を理解し、水・蒸気の状態量の計算ができる
<授業計画等の概要>
工業熱力学Ⅱでは、工業熱力学Ⅰおよび演習で学んだ基礎事項をより実際的な問題に応用することを目的とするとともに、工業熱力学Ⅰでは取り扱わなかった実在気体についても講述する。熱産業自体は歴史も古く、現在の熱産業技術は極めて高いレベルにあり、大学で工業熱力学を学んだからといって、すぐに実社会で役に立つことはありえない。大学で学ぶことは高度に進歩した熱産業技術に対応するための基礎的な考え方あるいは概念である。従って工業熱力学Ⅱでは応用を強調するが、必ずしも現在の最新技術とは異なるレベルであることを認識する必要がある。
伝熱工学 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1 熱伝導、対流熱伝達、熱放射の原理および基本的な用語が理解できる。
2 熱伝導および熱通過の一般的な計算ができる。
3 熱交換器の設計に必要となる対数平均温度差が理解できる。
4 熱放射の基本的な計算ができる。
<授業計画等の概要>
現在使用されているエネルギーの大部分は熱エネルギーから変換されたものである。熱を扱う場合の基本法則は熱力学の第一法則と第二法則であるが、熱力学では熱平衡の状態を基本としており、この間に出入りする熱や仕事の量的な関係および熱の移動方向を示しており、時間の概念は入ってこない。しかしながら、実際の装置に熱力学の法則を適用するときには、単位時間当たりの熱の移動量を考えることが必要になる。そこで、伝熱の基本である熱伝導、対流熱伝達、熱放射についての概要を説明したあと、それぞれの伝熱形態における伝熱量の計算式を導くとともに、熱交換器の設計法についての概略についても述べる。
熱機関 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1.熱機関の基礎になっている熱サイクルを理解できる
2.様々な熱サイクルの特徴と位置づけを理解できる
3.様々な熱機関の基本的な構造を理解できる
4.熱機関の燃焼過程、出力特性、熱効率、計測法などを理解できる
5.一層の高効率化、排ガスの清浄化などに関する課題について考える

<授業計画等の概要>

目的概要 自動車用や発電用として広く使われているガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスタービンおよび蒸気タービン(蒸気ボイラーを含む)に関する基本的な知識を学ぶことにより、それらが抱える問題点や今後の開発課題を把握させることを目的とする。  
振動学および演習 1.5 3 2 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1.機械/構造物における振動問題を把握し,それを1自由度力学モデル化できるようになること.
2.慣性力,復元力,減衰力の力が具体的にどのように作用しているかを示せるようになること.
3.エネルギー的な考察ができるようになること.
4.モデルから,運動方程式(2階の常微分方程式)が導出できるようになること.
5.固有振動数,固有モードについて理解すること.
6.1自由度系振動解析技術を修得すること.
<授業計画等の概要>
地震時の建物の揺れや、走行中の自動車の揺れは、いわゆる振動現象の例である。多くの機械や構造物の本来の機能にとっては、振動現象は好ましくない場合が多く、これらの振動現象を効果的に抑制するためには、振動発生のメカニズムを良く把握し、これに対処していく必要がある。本講義/演習では、振動工学における基礎的事項を十分に習得することを目的とし、主に、線形1自由度系の振動を取り扱う。可能な限り例題を示し、また数値計算方法などについても紹介する。
応用振動学 1 2 2 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
多自由度系(主に2自由度系)の振動解析技術の修得を大目的として,
1.振動問題を認識し,それを表現する多自由度振動系のモデル化ができるようにすること.
2.2自由度振動系の非減衰・減衰自由振動特性を理解する事.
3.2自由度減衰振動系の非減衰・減衰強制振動特性を理解する事.
4.エネルギー法による運動方程式定式化が行なえるようになる事.
5.モード解析法の基礎概念を修得すること.
6.アクティブ振動制御技術の基礎概念を修得する事.
<授業計画等の概要>
振動学の講義に引続き、線形2自由度系の振動、線形多自由度系の振動、モード解析の基本、能動的制御手法等について講義する。講義では、可能な限り実際の耐震設計の様子や、振動工学の現実への適用例をビデオやOHPを用いて紹介する。また、非線形系の応答解析を含めて、数値計算法についても講義する予定である。
制御工学Ⅰ 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1. 制御システム構造の取り扱いを理解し説明できる。
2. 制御システムでの信号の取扱を理解し説明できる。
3. 制御システムの定常特性、過渡特性を理解し説明できる。
4.制御システムの 周波数応答および安定性について理解し説明できる。
<授業計画等の概要>
現在、制御という概念は工学のあらゆる分野で使われている。本講義では最も基礎的な1入力1出力の線形フィードバック制御系(制御システム)の取扱について解説する。また制御システムで回路を見直し,回路理論や過渡現象の取扱が制御システムとしてどのように関連しているかを目標値と制御量の関係で述べる。さらに時間領域、周波数領域ならびに複素数領域での動作量の関連性を詳述し、線形フィードバック制御系の解析手法およびその動作を理解させる。 
制御工学Ⅱ 1 2 3 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
下記のことを体系的に理解すること.
(1)システム表現法を理解し説明できる。
(2)システム解析法を理解し説明できる。
(3)システム設計法を理解し説明できる。
<授業計画等の概要>
産業用機器から身の回りの家庭用機器まで,多くの機器では何らかの制御が行われている.そこで用いられている制御装置を開発するエンジニアは,ここで述べる制御工学を取得しておくことが必要である.ここでは,制御対象の数理的な(1)表現方法と,その表現に基づく(2)解析方法,また,制御目的を実現する(3)設計方法を体系的に講義する.特に周波数領域における表現・解析・設計と時間領域における表現・解析・設計の関係を理解し,関係を習熟し,相互に使いこなせる能力を修得することを目的としている.
ロボット工学 1 2 3 半期(後) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1.履修者は、関節を動かすモータやその周辺機器の構成を理解し、構成要素の特徴が説明できる。
2.履修者は、腕型ロボットの幾何学、運動学を理解し、順運動学問題が解ける。
3.履修者は、関節速度と手先速度との関係を理解し、腕型ロボットのヤコビ行列が計算できる。
4.履修者は、目標軌道と軌道追従制御を理解し、軌道追従制御の説明ができる。
5.履修者は、車輪型移動ロボットの特徴を理解し、車輪型移動ロボットの運動学方程式が導出できる。
<授業計画等の概要>
 ロボット工学は、機構学、制御工学、計測工学など工学分野の様々な学問が複合されており、非常に範囲が広く奥が深い。本講義では、ロボットを作るという立場から、ロボットを構成する部品の特徴やロボットの設計概念、ロボットを動かすために必要な幾何学、運動学などの基礎理論を概説する。また、ロボットに関する研究の事例や最新の話題などをビデオ等で紹介する。特に本講義は、ロボット工学の導入部として、ロボットを設計し動かすためには何をどのように解決しなければならないか、という「考え方」を示すことを目的とする。
計測工学 1 2 3 半期(前) 1 <授業形態>
講義
<目標>
1.SI単位系の構造を把握する.2.誤差の要因を理解し,計測機器構成手法の要点を習得する.3.各種計測機器の基本構造を知る.4.最小二乗法,相関関係,データの補間法などの実施能力を習得する.
<授業計画等の概要>
計測技術は、工業生産を合理的、能率的に進めていく上で大きな役割を果たしているばかりではなく、実験の遂行や制御系の実現に欠かせないものになっていることは言うまでもない。計測の原理は単純な物理学現象に基づくものであり、これを理解することで、最適な計測方法の選択が可能となり、効率よく、また精度の高い実験結果などを得ることができる。本講義では、計測技術/工学における基礎的事項を述べるとともに、実際の実験等で用いられる計測技術と計測装置を紹介する。
機械要素設計および演習 1.5 3 2 半期(後) 2 <授業形態>
講義および演習
<目標>
1.代表的な機械要素について、教科書、便覧などを参照しながら寸法等の設計ができること
2.数値の有効桁数を考慮しながら設計計算書を正しく作成できること
3.JIS製図における公差や面の性状の指示が正しく説明できる
<授業計画等の概要>
機械設計は機械に関する基礎科目、専門科目を統合的に活用して目標とする機器や機械装置の具体的構造を決定する創造活動である。機械の多くは長年の経験や慣習によって培われてきた機械要素で構成されている。従って機械の設計を行うためには、機械要素に関する広範な知識と各機械要素について解析する能力が必要である。本科目では、ねじや軸受といった基礎的な機械要素を紹介し、それらの機能解析と設計方法を習得することを目指す。また、安全率、規格、公差などの機械設計に不可欠な概念や製図での表記法も解説する。
計算機援用設計 1 2 3 半期(前) 2 <授業形態>
講義
<目標>
1.CAD/CAE/CGを体験し、計算機を使った設計を把握する
2.簡単な動作シミュレーション、構造解析、レンダリング等ができる
3.計算機上での立体形状の表現と投影図作成、プレゼンテーションができる
<授業計画等の概要>
 近年の計算機の高速化と低価格化に伴い、産業界では設計分野における計算機利用が一般化しつつある。計算機による設計支援は一般にCAD(Computer Aided Design)と呼ばれる。本科目では、3D-CADによる立体形状生成の体験を通して機械系CADの重要な基礎技術である立体形状の表現技術を概説する。また、計算機上の形状表現技術の応用により実現される各種の解析技術(CAE:Computer Aided Engineering)、レンダリング(CG: Computer Graphics)の概要を紹介し、入門的な実習を行う。授業では、CAE, CG の体験実習には、Autodesk Inventor, 3ds Max Design を使用する予定。
グループで協力して問題解決・プレゼンテーション準備を行うことによりコミュニケーション能力の養成も図る.
機械設計製図Ⅰ 2 2 2 半期(前) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
1.3次元物体の2次元投影:3次元物体の形状を把握し、2次元に投影した図面の作成ができる。
2.図面作成の基礎知識:機械系関連のエンジニアになるために最低限必要な図面の描き方の基礎を理解し、基本的な図面を描くことができる。
3.機械加工手法の理解:図面を作成するために必要となる、機械加工の方法を理解し、図面上での指示ができる。
<授業計画等の概要>
 エンジニアは物を作る時、図面を描いて自分の意志を伝える必要がある。図面は立体を平面上に描き表し、また、物を作るために必要な情報を描き加えなければならないので、表現の規約が必要となる。その規約は日本工業規格(JIS)に「製図総論」、「機械製図」として定められている。この教科ではJISに準拠して図面を描き、製作者の意志を明確・詳細に伝える製図法を修得することを目的としている。
機械設計製図Ⅱ 2 2 2 半期(後) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
1.図面作成の基礎知識:前期に学んだ図面作成の基礎知識を基に、さらに必要な図面に関する知識を学び、実際に加工可能な機械部品の図面の作成ができる。
2.部品図・組立図:物の作製に必要な部品図および組立図の作成方法・関係を理解し、実際に作製可能な機械部品の図面の作成ができる。
<授業計画等の概要>
 本講義は、前期に行った「機械設計製図Ⅰ」の応用・発展編である。前期の講義ならびに課題で学んだ内容を基に、機械部品の図面の描き方の基本の修得を目的とし、3年生での設計・製図につながる重要な作図手法の学習を行っていく。なお、本講義では、計画的な図面作成手法の修得も目指しているので、前期とは異なり、図面一枚毎の説明や解説は特に行わず、課題毎に数週間に渡り図面を作成する方法を採る。
機械設計製図Ⅲ 2 2 3 半期(前) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
(1) CADの操作ができる。
(2) 立体形状を三面図により表現できる。
(3) 三面図で描いた図面から立体形状を想像できる。

<授業計画等の概要>
設計は、材料工学、材料力学、機械力学、加工法などの関連工学知識を活用、総合して所望の性能を持つ機械や構造物を実現させるための創造活動であって、これを製図によって表現することである。本科目は、精密工学基礎製図、および学習中の機械設計学、精密工作法、塑性加工法などと関連させて、以下に示したような簡単な品物の設計および製図を課し、設計製図の実力の養成を目標とする。特に、日本工業規格(JIS)に基づく製図ルールの理解、およびCADによる設計・製図の基礎能力養成を目的とする。
3D-CADワークショップ 2 2 3 半期(後) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
1.集団による設計技法の習得により今後実践できる,2.3D-CAD設計法の修得により活用できる,3.有限要素解析能力の習得により,実問題に活用できる,4.製品プレゼンテーション能力の修練により,技量を向上させる
<授業計画等の概要>
ワークショップⅢでは,4~5人で一つのグループを組み,3D-CADを使って,自分達で提案した一つの製品を設計する.設計した製品は,3Dプリンタを使って実際に出力して形にする.授業はPBLのスタイルで行う.なお,製品は,必ず可動部を含むものとする.
機械工学実験実習Ⅰ 2 2 2 半期(前) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
学生は,機械および電子,情報の基礎的な事項を体験する.
学生は,実験をとおして,レポートの作成法を学ぶ.
<授業計画等の概要>
機械工学実験実習では機械工学に必要な基本的なテーマについて、基礎物性、精密測定、電気・電子回路、材料の加工法、材料特性の測定、材料の検査などの実験・実習を行う。実験・実習はグループで行い、実験・実習を行った1週間後に報告書(レポート)を個人が提出する。ただし、テーマにより2週間以上にわたって行われるものもある。
 なお、実験・実習のテーマについては、以下のテーマから7~9テーマを行う。詳しくは第1週に行うガイダンスで説明する。
機械工学実験実習Ⅱ 2 2 2 半期(後) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
学生は,機械および電子,情報の基礎的な事項を体験する.
学生は,実験をとおして,レポートの作成法を学ぶ.
<授業計画等の概要>
機械工学実験実習では機械工学に必要な基本的なテーマについて、基礎物性、精密測定、電気・電子回路、材料の加工法、材料特性の測定、材料の検査などの実験・実習を行う。実験・実習はグループで行い、実験・実習を行った1週間後に報告書(レポート)を個人が提出する。ただし、テーマにより2週間以上にわたって行われるものもある。
 なお、実験・実習のテーマについては、以下のテーマから7~9テーマを行う。詳しくは第1週に行うガイダンスで説明する。
機械工学実験実習Ⅲ 2 2 3 半期(前) 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
多彩なテーマを用意している。これらを日程に従って履修しながら以下の能力を身に付ける。
1. 実験実習テーマを事前学習し準備できる。
2. テーマ担当者の指示に従い、テーマで求める実験、実習を実施できる。
3. 班のメンバーと協力して実験実習を遂行できる。
4. 実験実習の結果をまとめ考察して報告書として完成することができる。 

<授業計画等の概要>
・学科の旧カリキュラム科目名である本科目は、「先端機械実験実習Ⅰ」を履修のこと。以下の記載は同一です。
・2年次科目「機械工学実験実習」を基礎とすれば、本科目は応用である。2年までに講義や演習で学んだ専門科目について、各種実験と実習を通してより実践的に理解を深めることを目的とする。講義で学んだ理論を実際に実験を通して体験し、設計・製作についての講義内容を実習して体験する。3年次配当の専門科目については本科目の方が先の場合もあるが、実験実習後に講義を聴き、理解度が増すこともあろう。この場合には実験実習の導入部においてテーマのガイダンスを丁寧に行う。
班分けは少人数とし、計測制御関連実験群の9テーマと加工実習関連の7テーマを、日程・テーマ表に従って順次、実験・実習していく。
品質管理 1 2 4 半期(後) 2 <授業形態>
講義
<目標>
1.ヒストグラム、パレート図、相関・回帰分析などの統計的手法を使用してデータの解析(データの見える化)ができるようになる
2.二項確率紙を使用して母不良率の推定、検定ができるようになる
3.実験計画法による基本的な解析ができるようになる
4.検査の機能と役割を理解して、企業に入ってから実務に役立てられるようになる
5.設計するときに、信頼性の基本的な考え方を取り込むことができるようになる
<授業計画等の概要>
「品質第一」(Quality First)という言葉は、「安全第一」と同様に長い間受け継がれてきました。「品質管理」は「生産管理」や「原価管理」と同様に企業経営にとって重要です(企業経営の「3本柱」ともいいます)。また、「品質管理」は製造業だけでなく、流通業、金融業、医療分野、サービス業、農業などのすべての分野で重要なものです。品質に不良・不具合がある製品・サービスを市場に出すと顧客や社会から信用を失い、マスコミからも叩かれ、その企業の経営は成り立たなくなり、倒産に追い込まれることが多くなってきました。したがって、「品質管理」は「企業経営」の一部であるとも言えます。皆さんが企業等に入社されて即戦力となることを求められているわけですから、「品質管理」とはどういうものかを理解し、品質管理の必要性および重要性を理解すること、および品質管理を実施・遂行できるようにすることを教育目標とします。
機械工学輪講 1 2 3 半期(後) 5 <授業形態>
講義
<目標>
和文・英文で書かれた論文を理解し,他者に説明する能力を獲得する。文献を理解し、聴衆にその内容を伝えることができる。文献の内容説明を聴き,質問することができる。
<授業計画等の概要>
英語で書かれた論文や文献を翻訳し自分の論文として発表することで,読解力や発表力などを身につけると共に,機械工学分野における研究課題の抽出や仮説の生成・アイデア出し,実験による仮説の検証等の具体例に接し,卒業研究に向けた予備知識を習得する.
インターンシップ 随時 2 3 通年 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
企業先に応じて示す。
<授業計画等の概要>
学生が在学中に自らの専門、将来のキャリアに関連した就業体験を行うことにより、専門科目において修得してきた工学の基礎知識を深め、応用力を高める。さらに、実習を通じ、実社会のニーズや問題点等を理解することを目的とする。
卒業研究 3 6 4 通年 2 <授業形態>
実験・実習
<目標>
(1)与えられた研究課題の解決と,その過程・結果・結論についての論文作成ができる。
(2)論文内容のプレゼンテーションができる。
具体的には、各教員から示される。
<授業計画等の概要>
目標:各研究室において,担当教員の指導の下に,与えられた研究課題に取り組み解決する。具体的には,まず課題に取り組むために必要な知識を,研究室内ゼミや自己学習により習得する。次に,課題に関連した文献を収集し,それらを読み理解した上で課題の解決法を考える。次に,解決法を実証するための実験計画を立てて実行し,その結果を解析・考察し課題解決に至る結論を導き出す。最後に,課題解決の過程・結果・結論を論文としてまとめると共に,卒業研究発表会において分かり易く発表する。

概要:本科目は,各自に与えられた機械工学分野における研究課題に対し,その解決法を考え,それを計画的・論理的に実行し課題を解決する課題解決能力を養うことを目標とする。併せて,課題解決の過程・結果・結論を論文にまとめ,その内容を他者に対し分かり易く発表できるプレゼンテーション能力を身に付けることを目標とする。

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