卒業生メッセージ:K.Y さん

電大で学んだ科学技術の基礎と
粘り強く分析し、課題を解決する力は、
開発現場のあらゆる場面で生きている

K.Y さん

日清紡ケミカル株式会社
燃料電池事業部 開発課
K.Y さん


2022年3月 大学院 工学研究科 物質工学専攻 修了
埼玉県/県立不動岡高校 出身

水素を燃やして走る燃料電池自動車の核心部分、燃料電池の開発課に所属

現在は、燃料電池の中の燃料電池セパレータに使用される材料の物性評価、生産工程の改善を行っています。燃料電池セパレータは、燃料電池の品質を左右する重要な部品。製造課・品質保証課と話し合いながら、大量生産に対応できる自動機の立ち上げ、良品率を向上させる方法の検討などを進めています。
また、新規材料の評価では、お客さまが要求する規格値を超えていないか検討したり、どのような試験をすれば十分な評価が得られるかなどを模索し、新たに考え、実施するのも仕事です。難しい仕事の一つとして、長く使用してきた実績のある材料を変更する業務があります。10種類を超える材料を新たにセレクトし、お客さまが納得できるデータを揃える必要がありましたが、チームメンバーの一人一人が全力を出し切って乗り切ることができました。

実践的な授業や研究を通して、製品の開発・改良に直結する力が身についた

大学時代は、地球環境を意識した授業や、工業製品に用いられる化学技術を学べる授業が多くありました。燃料電池に興味を持ったのも、授業がきっかけです。特に、「高分子材料特論」の二次電池と燃料電池についての授業では、教わってきた化学的知識と実際の製品とを結びつける実践的な学びができました。
授業で学んだ燃料電池の種類や特徴、構造などの基礎知識は、現在、仕事で扱う製品の性能を評価するうえでとても大切で、改良や新規開発の仕事の中で役立っています。
また、修士課程の研究で、目的の化合物を合成させるために、先生と議論して何度も条件検討を繰り返し、文献調査に粘り強く取り組んだ経験は、社会人となった今でも、原因を分析・改善する力として生かされています。

よりお客さまに近い場所で、さまざまなニーズに技術で応えていきたい

将来的には、技術営業として、お客さまのニーズに対応しながら、自社の技術を提案したり、社内の技術の改善などにも取り組んでみたいです。さまざまなお客さまと直接対話させていただき、それぞれの課題に技術で応えていきたいと思います。
以前に、社内のアイデアコンテストに上司と参加し、優勝した経験があります。将来は、お客さまへの提供を視野に入れながら、自分の企画を実現させていくことに挑戦できたらうれしいです。

-DENDAI designs the Future-
私にとってのⅮ!は「Detail」
細部までこだわり、新たな技術・製品を提供する

研究や開発はもちろん、他セクションの担当者やお客さまとの関わりなどにおいても、細部まで配慮を忘れない、一人前の技術者を目指していきたい。

関連コンテンツ

その他のコンテンツ