理系の女子大学生や、研究者、企業で働く女性社員たちが“リケジョ”として注目を集めています。その理由は女子の理系学生や研究者数が相対的に少なく、研究でも開発でも女性ならではの視点や考え方を活かして活躍しているからです。
このページでは、東京電機大学に在籍する女子学生の活躍の一部をご紹介します。
※掲載内容は取材当時
東京電機大学の女子学生は、勉学、クラブ&サークル、課外活動、アルバイトなど全力で取り組みながら、充実した毎日を送っています。夢の実現を目指して走り続ける、4名のガールズライフをご紹介します。
コロナ禍でも充実した学びと友人たちとの交流の機会に恵まれています
M.K.さん
未来科学部 建築学科 2年
東京都/都立日野台高校 出身
コロナ禍において、早い段階からオンライン授業を取り入れていた点は電大のよい点だと思います。グループワークも多く、非対面の授業が多かった1年次でも授業を通じて友人と交流し助け合うことができました。設備の中で魅力的に感じているのは、東京千住キャンパスの1号館と2号館屋上にあるルーフガーデン。ベンチもあり、憩いの場になっています。
建築学科では建物だけでなく、公共空間のデザインなどについても学ぶことができます。「建築設計製図Ⅲ」で公園型の模型をつくり、高評価をいただけたのはよい思い出です。
シックなデザインで機能的なパソコン
父が入学祝いに贈ってくれたものです。オンライン授業から課題の制作・提出など日々の学びに欠かせません。気分転換に頻繁に壁紙を変えています。
学科の学びを通じ、「暮らしに近い視点」からも化学をとらえられるように
H.A.さん
工学部 応用化学科 3年
埼玉県/浦和学院高校 出身
実験系の授業です。さまざまな分野の実験が行えるのは応用化学科ならではです。事前にどんな反応が起きるのかを予習し、実験中にその通りの変化が起こるのを見て、興味深いなと感じています。また、現在は化学工学系の研究室に所属しており、工業化学について学んでいます。以前よりも人々の暮らしに近い視点で、化学をとらえることができるようになりました。
いろいろ模索していますが、大学で得た知識を大好きな食の分野で生かしたいと考えています。
これが私の「大学ノート」、パソコンとの併用でより効率的に
基本的にノートは全てiPadで代用。パソコンと併用して2つ目のディスプレイとしての機能も。WordはMac、資料はiPadで確認するなど、臨機応変に使い分けています。
興味の赴くまま学び、いずれは社会に貢献するものづくりの担い手に
I.C.さん
システムデザイン工学部 デザイン工学科 3年
群馬県/県立太田東高校 出身
特に力を入れているのは「デザイン工学プロジェクトB」です。選択制の授業で、私はサービスデザインについて学んでおり、グループで、身の回りのサービスを通じて減災につながる方法を考えています。たとえばレシピサイトに災害対策の知識も一緒に載せたり、ランニングコースを避難経路に設定したりと、日々の行動が自然と減災につながるよう、アイデアを模索しています。
ものづくりを通じ、人々の役に立つ仕事がしたいです。空間デザイン系の研究室に所属していますが、行動特性など心理学的な事柄にも興味があります。
毎日使うものだから...お気に入りグッズで気分を上げる!
リップクリームは高校時代の友人から、ペンケースは大学の友人からのプレゼント。忙しい日々を過ごす私に元気と癒しを与えてくれる一軍アイテムです!!
一歩ずつ夢に近づく感覚に胸が高鳴る日々を送っています
I.N.さん
理工学部 情報システムデザイン学系 2年
埼玉県/県立朝霞高校 出身
「ゲームプログラミングⅠ」では、初めて自分でゲームを制作。ゲーム内の動きはすべてプログラミング言語を使って表現します。うまく機能するにはどうすればよいか考えながらつくるのは大変でしたが、思い通りに動いた時の達成感は格別です。実際に手を動かすことで、つくり手の目線でゲームの仕組みを理解できるようにもなりました。
ゲームプログラマーになりたいです。同じ目標を持つ友人たち、面倒見のよい先輩方、相談にのってくださる先生方に支えられ、夢に向かって邁進しています。
移動に欠かせないだけでなく、見るたび心がときめく腕時計
広いキャンパスでは移動に時間がかかるため、すぐに時間が確認できる腕時計は手放せません。愛用の腕時計は花柄のベルトがアクセント。つけているだけで気分が自然と上向きに。
人のクリエイティビティを解き放つAIだからこそ何をつくるか、何のためにつくるかにこだわる
W.Y.さん
システムデザイン工学研究科
情報システム工学専攻
マルチメディアコンピューティング研究室
千葉県 /県立松戸六実高校出身
私の研究は、AIの機械学習で線画のデジタルイラストから肌や髪のパーツを識別し、レイヤー分けするツールの開発です。
きっかけは、既存のAI自動着色ツールを見て、私なら単純作業のレイヤー分けだけ自動化して、着色は自由に描けるツールがほしいと思ったから。「ないものは、つくるしかない」と、本格的にAI研究を始めました。
実用化されると、イラストレーターの作業時間を減らすことができます。苦労したのは、AIに学習させる画像の準備。300枚のデータをこつこつ作成し、学習させては補正する作業を繰り返しました。
この研究を情報処理学会第81回全国大会で発表し、大会優秀賞を受賞しました。
AIの技術革新が進む中で、クリエイティブコンテンツ制作支援という注目分野だったことが評価された理由だと思います。人の想いやイマジネーションを実現する道具(ツール)として、AI活用の場は今後ますます広がるでしょう。
だからこそ、何をするか、何のためにつくるかが重要です。AIに興味があるなら、まず何をしたいか考えてみてください。つくりたいもののためなら必要な勉強もできるし、大変な作業も乗り越えられる。私はAIを扱ううえで、常にクリエイターでありたいと思っています。
世界各国の学生と協力してロボットを製作
『IDCロボットコンテスト大学国際交流大会(通称:IDCロボコン)』
S.A.さん
未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科 4年
東京都 / 都立新宿山吹高校 出身
多国籍メンバーとの貴重なものづくり体験で英語も習得
2019年7月29日から8月9日までの12日間、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で「第30回IDCロボットコンテスト大学国際交流大会」(IDCロボコン)が開催されました。本学からは、学内選考会により選抜された6名の学生が参加しました。
IDCロボコンは、エンジニアを志す世界各国の学生たちが5人1組のチームを組み、英語で交流する貴重な体験を得る機会。寝食をともにしながらロボット製作に取り組みました。
初日にくじ引きでチームを結成して挑んだIDCロボコン。戦略や構造の話し合いでは英語の聞き取りに苦労しながらも、自分の考えをはっきりと相手に伝える大切さを実感しました。
機構を担当したロボットで臨んだ競技会は11チーム中4位でしたが、文化や考え方の違いを理解し合いながら、さまざまな国の人たちと英語で交流し、ものづくりを行う貴重な経験を積みました。英語力をさらに高め、将来はグローバルに活躍できるエンジニアを目指します。
学生の企画・設計による学生食堂リニューアル・プロジェクト
『Komorebi(埼玉鳩山キャンパス)』
S.Y.さん
理工学部 建築・都市環境学系 4年
埼玉県 / 栄東高校 出身
提案から実行まで学生が主体的に関わり、真の学生食堂を実現
埼玉鳩山キャンパスでは、学生食堂「樹海」のリニューアル・プロジェクトを実施。理工学部建築・都市環境学系の2年次生から大学院生共通の設計課題として提出された43の設計案から、3年次(当時)の佐藤優さんと狩野夏菜さんによる「Komor ebi」が最優秀案に選定されました。
その後、有志学生スタッフによる協働設計体制で改修工事が進行し、2020年3月に完成を迎えました。
豊かな自然環境を意識し、食堂を大樹そのものにしようと設計を進めました。天井にランダムに取り付けた六角錐で大樹の下にいるイメージを表現するなど、アイデアをかたちにする喜びを実感しました。“木漏れ陽”に包まれて、ぜひゆったりと過ごしてください。
アメリカ遠征! 惑星探査機コンテストに参加
『TDU Space Project』
O.H.さん
理工学部 機械工学系 1年
埼玉県 / さいたま市立浦和高校 出身
国内大会での好結果をもとに念願の世界一を目指す!
「TDU Space Projec(東京電機大学スペースプロジェクト)」では、米国ネバダ州ブラックロック砂漠で実施される惑星探査機のコンテスト「ARLISS」に毎年参加。小型の模擬惑星探査機(CanSat)をロケットで高度4,000mまで打ち上げ、パラシュートで降下させたあと、目標地点まで自律制御でいかに近づけるかを競います。
2019年大会には、世界6カ国31チームの学生たちが参加し世界一を目指しました。
【過去の大会では「ComeBack Competition」部門で3位という成績を残しています】
私たちの機体のコンセプトは「ゴールまで最速・最短で到達する」ことです。
これを達成するために、ほとんどの大学は2輪駆動の機体を製作する中、私たちは4輪駆動の機体を製作しています。何度も機体を走らせ、データを取り、旋回性能を向上させる取り組みを行いました。
こういった挑戦と失敗を繰り返すことによって、技術を身につけることができます。世界一を目指す舞台で競うのは、人生を変えるほどの体験です。好きなことを思う存分にやらせてもらえる電大の環境で、世界一への挑戦を続けていきます。