2021年5月 キラリ☆電大生 西垣一馬さん

2021年5月号からは キラリ☆電大生から、大学院修士課程2年 西垣一馬さんの活躍をご紹介します

「データ流通プラットフォーム Anastasiaを始動」

エクスポリス合同会社CEO 西垣 一馬
(情報環境学研究科 情報環境学専攻 2年/知的情報空間研究室)

長野県小谷村にて水田水位計測システムプログラム書き換え作業の様子

データ流通による課題解決の促進

私が代表を務めるエクスポリス合同会社では現在、地方自治体等の小さな自治体に向けた、「地域課題を解決するためのプラットフォーム基盤の構築」というテーマで研究を進めています。プラットフォームには、 Anastasia(アナスタシア)という愛称をつけました。地域が抱える問題を、ICTを活用して解決する試みは、世界各地で取り組まれています。Anastasiaは、その解決までの道のりを支援し共有の場を設けることで、より手軽にIT活用を体験していただくことを目指します。
新たなアイデアを実際に形にするまでに必要なコストや作業量は、ひと昔前と比べると格段に減っていますが、スケーラビリティ・可用性・セキュリティ等、実用稼動するために検討すべき項目は数多く、専門知識を求められる場合があります。Anastasiaは、要求課題のニッチさを重視しています。発案者が、発案者の手で作ることで、今まで実現できなかった解決策を生み出せると考えており、それらを手軽に実現できる社会となることが重要であると思います。

データ流通プラットフォーム Anastasia

おたりスマートソンプロジェクト

アイデアコンテスト優秀賞受賞

私は、水田の水位を計測し情報提示をするIoTシステムを、京セラコミュニケーションシステム株式会社 主催の、IoTアイデアコンテストに応募し、プロトタイプ部門で優秀賞を受賞しました。その後、長野県北安曇郡小谷村にて、水田水位計測システムを実証実験する官学連携プロジェクト「おたりスマートソンプロジェクト」を2019年より実施しています。これら実社会との取り組みを通じ、以前からの起業意識がさらに高まり、情報環境学部情報環境学科4年時に「エクスポリス合同会社」を設立することになりました。様々な地域課題に対しIoT等を活用したスマート化を模索・検討しています。現在、自動運転、EMS(エネルギーマネジメントシステム)と連携し、これらの技術を必要としている地域に導入可能となるよう、株式会社マクニカ、日本IBMと連携を進めています。

実学尊重を体現すること

本学では実学尊重を理念に掲げていますが、アイデアコンテストへの参加、会社設立、サービスの実現等、これらは全て実学でした。私が大学で学んだ知識をもとに解決案を社会に実装することで、より深い学びに繋がったと感じています。私は、コーディングスキルを磨いたり、サービスの設計を行ったりしていますが、プロジェクトを通じ、多くの人と交流する経験を経て、より醸成されたものになっていると感じています。

おたりスマートソンプロジェクト デバイス設置風景

学園広報誌「TDU Agora」Vol.42(2021年5月号) キラリ☆電大生より転載

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