2023年6月 今月の顔 河上 睦 准教授

学園広報誌「TDU Agora」2023年6月号から『今月の顔』河上 睦 准教授をご紹介します

PBL導入による21世紀型スキルの育成をめざして

~学生のやる気を高め、維持させる授業の実践~

理工学部 共通教育群
河上 睦 准教授

2006年サンフランシスコ州立大学 英語学科 英語教育法 修士修了。小中高等の教員を経て、2010年本学理工学部着任。2013年関東学院大学 文学研究科 英語英米文学専攻 博士修了。文学博士。2022年より現職。

語学が上達する3要素

語学の上達には、動機付けが重要です。中でも次の3要素、①「将来のビジョン」を持っていること、 ②「なりたい自分」と③「なるべき自分」像をバランスよく持ち合わせている人は、自律的に学習に努め、上達が早いとされています。
そこで、例えば、私は、「多読」(自分の興味や英語力より少し易しい本をたくさん読む活動)の指導に努めてきました。英語で本を読めたという達成感は無論のこと、楽しみながら多くの本を読むにつれ、表現や語彙を文脈の中で理解することによって、英語を英語で理解する「英語脳」が育ち、読解のスピードも上がります。授業の中では、読んだ本の内容をクラスの友人に英語で紹介する機会も作っています。

「シンデレラ」や「ピーターラビット」などの洋書

英語学習理論

こうした手法は、タスク型の英語学習理論に基づいて行なっています。学習者のニーズに沿って、熟達度に応じたタスクを構築し、その課題達成のために英語を使う、つまり、Learn by doing (やりながら学ぶ)という考え方が根底にあります。そこからさらに、近年では、授業外でも英語を楽しみながら使ってほしいとの思いから、プロジェクト型学習 (PBL)の手法を取り入れた授業に注力しています。

PBL発表の様子

例えば、昨今では、営業やマネージメントができる技術者の需要が高いですが、ある授業では、夢の商品開発と広告宣伝の課題に取り組んでいます。PBLでは、一つの課題に継続的に取り組むため、モチベーションを持続させる必要があります。困難を抱える局面もありますが、それを乗り越えた時の喜びは、次の挑戦につながります。そうした肯定的な感情も言語学習の成功の􀀁であり、また一つの課題をグループで成功させたときには、一層大きな学習成果が生まれます。

学術振興基金『教育賞』受賞

こうした授業実践に対して、昨年度は学校法人東京電機大学学術振興基金『教育賞』をいただきました。英語の使用が日常的とは言えない日本のような環境で、いかに英語を使いながら学ぶ機会を提供するかが、教師としての使命だと考えており、今後とも、英語を楽しんで学べる方法の工夫に精進していきたいと思います。

学術振興基金『教育賞』授賞式 前列右が筆者

学園広報誌「TDU Agora」Vol.65(2023年6月号) 今月の顔より転載

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